【国家一般職】専門試験のお話

 先に言っておくと専門は39/40でした。法律と経済原論は各々10周はしたので妥当な点数だとは思います。5月の時点で一度だけ過去問を解いたところ34/40だったので正直さっさと試験をやってほしくて仕方がありませんでした。
 
 受かればいくつでもいいようなしょうもない数字を誇らしげ掲げるのはこの辺にして、まずは専門試験対策の全体を書いてその後で個々の科目について書いていこーと思います。
 
 専門の学習を始めたのは3年の9月頃で11月には憲民行は6~7周しており、ほぼ完璧といっていい状態でした。この時は諸事情から毎日6時間は勉強していたと思います。そして11月以降、なんと年明けから2月までほぼ何もしませんでした。ちょっと経済に触れたぐらいです。なんか面倒になっちゃったんですよね。
 
 2月、さすがにまずいと思って経済の学習を再開。3月頃からは経営と財政を始めてやっと専門8科目が決定しました。私の性格上、予備の科目があると絶対に手を抜くし真面目に取り組めないので敢えて8科目で挑みました。決して、決して、面倒だとか今更新しい科目やりたくないとか、予備科目のスー過去買うなら映画見た方がいいだとか思った訳ではなく。
 
 実際のところ完璧に仕上げていけば8科目で足りる訳ですし、無理して予備を作るぐらいなら不備ある科目の補強をすべきでしょう。
 それでは各科目ごとに見ていきますか。


憲法
 まあ法律科目勉強するならまずはこいつ倒せなきゃ話になんないよねって科目。民法行政法でもよく出てくるし基本法なんだなあと勉強してて分かります。
 国家一般の憲法判例の結論とできればそれに至る論理も憶えておけばだいたいの問題に対処できます。スー過去の国総の問題は知ってる判例を増やすことができますし解いた方がいいでしょう。3点取れればいいやという人は国総の問題は解かなくても構いません。
 私は毎日同じ科目を少しずつ勉強するってのが苦手なので(だって体系的に理解するならまとめてやった方がよくない?)1ヶ月に一度ぐらいの頻度で全問解き直していました。5周以降はメンテナンスみたいなもんですね、面白みの欠片もありませんがそれでもやります。
 どの科目も何周したところで本番は知らない肢が出てきますが、何度も繰り返して解くとその学問における考え方や理屈が馴染んできてその場で考えて答えを決定することができるようになります。それに選択肢の関係からおおよその想定はできますしね。

民法Ⅰ・Ⅱ
 こいつは1周目がキツすぎる。まあ殆どの科目がそうなんだけどマクロと民法は取り分けてキツイ。憶えることと理解することが多すぎるんですよね。
 まあなので、初周から理解しようとしないことがメンタル的には重要になると思います。こんなもんはじめから分かるやつなんていません。それでも、3周ぐらいすると分からない箇所が明確になるのでそこを潰していけば安定して得点できるいい科目です。
 私は結局10周以上はしたけれど、そんなにする必要はありません。理解できたと思えばやめればいいし、他に得点のあてがあるなら2~3周すれば半分は取れると思うのでお好きなように調整してください。この科目は憶える→理解の順番になりやすいと思うので対策は早い方が得点が安定します。ああ、あとできたら条文を引ければ理解が多少は早まると思います、無理することはないですけど。こんなところですかね。

行政法
 いきなりネガキャンなんですけど、スー過去の行政法はちょっと不親切です。この科目については他の参考書の方がよかったのかもしれません、まあ満点なので最終的な理解はできましたし得点にも結び付きましたが、総論がどう考えても説明不足。お陰で行政規則のあたりとか理解するのに時間がかかりました。
 この科目も行き着くところは判例です。あと条文とかも割と出るか。基本的な行政法の理解と判例知識があれば問題なく得点できる科目です。まあその判例が多すぎるんですけどね、いきなり20判例記載されてるページが出てきたりして苦労させられました。

④ミクロ経済
 言わずと知れた令和2年度の地雷科目。効用フロンティアと最後のゲーム理論は初見でしたが、多分こうなるだろうという推測をたてて解いたところ選択肢に同じ答えのものがあったため私としてはあまり心配はしていませんでした。というのは強がりです。
 ミクロとマクロでは微分をしまくるので文系の人にとっては難しく感じるかもしれませんが数学的な背景は無視して答えを出せば勝ちなので必要以上に恐れることはありません。分かってくると「どうせ微分して=0にするんだろ」といった感じになり、理解はできていないが解けるというほんとに試験でしか使えない状態になります。どうせ社会にでても使わん能力なのでここは割りきって答えを出すことに全力を尽くしましょう。コブダクラス生産関数とか解けるけど理解してない人ばっかなのでは。

⑤マクロ経済
 ミクロを理解した後にやることをおすすめします。普通にこいつの方がむずいですし、家計の効用を考えるミクロと違ってマクロは国家規模の経済を想定するのでイメージがしにくいです。
 一周目はまじで意味不明だと思いますが頑張って乗り切りましょう。乗数理論とか何やってるか分からないと思いますが取り敢えず解きます。そうしていくうちに固定された数字や文字を無視してもいい場合も分かってきますし、計算の省略にもなれてきます。国家一般のマクロは計算がメインなので理論とセットで理解できればこっちのものです。例年はミクロもマクロも安定して得点できる科目らしいですが、今年のミクロのようなことも考えられるので油断せずに詰めていく必要があります。
 産業連関表は面倒だからやんないとか言ってるやつは大抵他の分野も疎かになっているもんです(偏見)。

⑥財政学
 地方財政がダルすぎることを除けば国家の学系では取り組みやすい方だし得点しやすいのではないかと思います。半分以上が経済事情、つまりは経済時事のような範囲から出題されるので教養でやった時事の勉強がここでも活かされます。
 経済原論をやっておけば公共財のとことか一瞬で理解できるしおすすめの科目です。
 ただ、暗記する事項が多いので、そうですね、なんとか頑張って憶えてください。
 私は5周してからは自分で作った暗記用のプリントを寝る前に見返していました。ここまですればさすがに取れます。

経営学
 憶えることと多すぎ、理解に苦労する箇所は殆どないけれど、なんたって人名と理論が多い。これも工夫して全部憶えるしかない。
 それと抽象的なお話が多いので調べるなりして具体例を挙げられると暗記の助けにもなってよいかと。
 私は国税との兼ね合いもあってこの科目を選びましたが、必要に駆られていないのであればおすすめはしません。国家一般職の経営学はふつーに難しいです、スー過去の解答解説の隅に載ってるような理論まで憶えても4点以上は運に依るところが大きいでしょう。私もここで1問失点してしまいました。
 まあ3周もすれば3点を取ることはそう難しくない科目ではあるので国税併願組は検討するといいかもしれません。


 専門総評
 専門試験は教養と違って死ぬほど試験時間があります、時間をかけたからといって解ける問題もほとんどないのに、です。嫌がらせですかね。
 専門はやればやっただけ点が取れますし、教養より配点があるのでリスクを避けるにはこちらを優先すべきです。教養とかどうせ勉強しなくても12/40ぐらいは取れるんだからあとからなんとでもなります(私見)。