【国家一般職】教養試験と俸給少なくねってお話

 182,200円。行政職俸給表1級25号棒を見る。これが私の基本給ということらしい。
 
 正直なところ割に合わないと思わざるを得ない。私は民間企業も幾つか受け、内定も複数頂いた。難度の低くない資格を有していたこともあり、特別な苦労をせずに面接を乗り越え合格した。
 
 民間企業を受けたのは言ってしまえば滑り止めが欲しかったことと面接の練習がしたかったからだった。歯に衣着せずにいうならば無料の練習相手になってもらったという訳だ。
 そんな気構えで受けるのだから当然殆ど対策なんてしない、少なくともここで書けるほどには受かるための努力はしていなかった。しかし、企業から提示された基本給は優に20万を越えていた。

 もっとも私が官庁訪問を経て内々定を得た省庁は某ヶ関にあるので地域手当や本府省業務調整手当を含めれば辛うじて張り合える程度の額は貰えるだろう。
 それでも私の努力が具体的な金額としては十分に報われていないような気がしてならない。まあこんなことはわかりきった上で公務員試験を受けたのだしなぜ総合職を受けなかったのかと訊かれればそこまでの努力をしたくないから、そこまでの熱意はないから、きっと受からないだろうから、と言い訳をすることしかできない。自分で決めた選択を今更どうこういってもしょうがない。
 
 それなのに私が公務員を選ぶのはそこで働きたいから、そしてなにより……接客という概念が無いからだ☆

 さて、意味の分からない嘆きを枕にしたところで 本題の筆記試験について語ろうと思う。おそらく自慢のようになる箇所が多々見られると思うが許してほしいよ。
 じゃあまず、教養から。
 

 教養の学習は2020年の4月頃から始めました。これは実力に自信があって余裕をかましていたからとかではなく後述する専門との兼ね合いから、そんなに高得点をとる必要がなかったことが理由です。
 実は当初の計画では教養/専門=20/36 ぐらいを目標にしていました。筆記に合格するだけならこれで十分過ぎますから。
 ですが皆さんもご存じの通り例のアレによって試験は延期され、他にやることもない私は余分な対策を重ねることとなります。
 参考書は王道のスー過去を使いました。教養も専門も本当にこれにしか手を着けませんでした。特に拘りがあった訳ではなく別の参考書をやるのが面倒だからです。それに広く試験というものは一冊を完全に理解することで得点に繋がるように思います。ここからは科目別に私のどうしようもない学習方法と本試験の得点などを書いていきます。
 
①判断推理
 この科目は数ある公務員試験科目の中で最も嫌いでした。最終的には出題頻度の低い「暗号」と「規則性」の分野以外は5周しましたが、最後まで理解できない問題もありましたし、一度理解しても次に解く際には忘れている、なんてのもしょっちゅうでした。
 例のアレのせいで時間があったので一応、国総の問題も全て解きましたが国般で合格点を取るだけならオーバーワークでしょう。私は苦手意識があったので仕方なくやりましたが、元から安定して半分は取れるような人は強いてやる必要はありません。重要なのは約半分ある簡単な問題を落とさないこと、専門を含めた全体で得点を稼げる人には当てはまりませんが、専門で稼げないのにも拘わらず他の教養科目と合わせて20点前後の人は答えが簡単に出る問題でミスをすると挽回の機会が無いため致命傷になります。1分程考えて筋道が見えない問題と、解に近付かない計算をさせられている気がする問題は後回し、若しくは捨てる等して簡単な問題にこそ時間をまわすべきでしょう。
 こんな偉そうなことを言っていますが私は本試験では5/8しか取れていないのでまあ簡単な問題を拾った結果なのかなと思っています。5周したにしては低いと言わざるを得ませんね。
 ところで「判断推理と数的推理は毎日触れるべき」とかいう言説がまるで啓示のように流布していますがこんなもん人によるとしか言えません。より正確には「多くの人にとっては」と付け加えるべきでしょう。私は一日使って100問解いたりして一気に片付けていましたが特に支障はありませんでした。毎日少しずつ労力を割くのはなんだか上手く言えませんが具合悪いので日程を決めて全問解いていました。こんなもん毎日やってようが一気にやろうが点数に反映されませんし好きなやり方を見つければいいと思います。

数的推理
 この科目は割と好きでした。判断推理と違って綺麗な筋道が用意されていて、しょうもない試行錯誤に捕らわれることもあまりありません。本試験では5/5でしたので得意といって良いでしょう。
 数的推理についても前述の通りスー過去さんにお世話になりました。全ての問題を5周ぐらいして忘れていた確率の分野やn進法を思い出して解けるようにすればあとは試験を受けるだけです。
 大学受験で数学を一切使わなかったなど苦手意識のある人は試験までの猶予期間に応じて、捨てる、少し学習して簡単な問題を拾う、しっかり対策して満点を目指す、のいずれかの戦略を選んで下さい。もちろん捨てる人は他科目で稼げることが前提となります。
 数的処理も判断推理と同じように「毎日少しずつ勉強すべき」などと言われますが好きにやってください。私は学習を始めたのが遅かったこともあり「今日明日で全て解く」といった感じでやってましたがなんら問題はありませんでした。

③文章理解
 文章理解についてはスー過去を使いませんでした。というより、特に対策はしませんでした。
 この科目は現代文と英語に別れていて、前者についてはセンター国語の論説を理解できる程度の能力があれば特に対策は要りません。また英語についてもセンター並みの文を理解できれば大丈夫でしょう。私の場合は英語が大学入学以降、使用する機会が少なく劣化しすぎていたため、高校時代の参考書を引っ張りだして多少リハビリをしましたがそこまで本腰を入れなくとも選択肢は日本語ですし読解のヒントとなっていることも多く、得点は難しくないと思います。
 私の文章理解の点数は9/11でした。まあこんなもんでしょう。

④時事
 あーすみません。これはスー過去じゃなくて速攻の時事を使いました、だってないんだもん。
 寝る前や直前期に詰めて本試験を受けるだけです。ただ読んで「そうなんだ~」といったぐらいのを3周程しました。時事は一般論文や地上の小論にも使えるので時間があれば優先すべきです。
 本試験では3/3でした。

⑤自然科学
 これは別にやんなくても良いでしょう、コスパ悪すぎるし。私は対策しましたが例のアレで延期されなければ確実に捨てていました。それで問題ありません。文系の人が強いてやるなら生物は取っつきやすいのかなとは思います。
 本試験では3/3でした。

⑥人文科学
 時間があれば2科目ぐらいは対策していくと良いでしょう、思想とか半日あれば全範囲対策できますし、残りの地理・日本史・世界史は高校でやっていたものを選ぶのが無難だと思います。
 この科目は試験の直前に詰めるのが効率もいいし楽なのではないかと。ぶっちゃけ前日にやるものないなら思想でもやっとけば? って感じです。
 私は時間があったので日本史以外を全て対策して本試験は4/4でした。

⑦社会科学
 こんなもん対策の必要なし、このために参考書買うやつはあほ。どうせ殆どの人は専門試験で法律と経済はやらんといけないので何も対策せずとも解けるようになります。
 本試験は3/3でした。ああ、どんどん説明が雑になってくなあ。

⑧資料解釈
 これ、対策も何もないと思うんですけど。その場で考えて計算ミスをするか勘違いをするかただそれだけの勝負です。心配な人は過去問でも解いてなれとくといいのではないでしょうか。まあこんなこといっておいて本試験は勘違いでミスをして2/3なのですが。

 教養総評
 合計すると教養試験は34/40でした。
 教養の特徴はなんといっても時間のなさですよね、知識分野を光速で終わらせてからどれだけ知能にまわせるかという勝負です。これ途中退席するやつ狂ってるだろ。
 実際の試験形式で過去問を解いたことが殆ど無いのでこれが実力か運なのか見極めが難しいですが、答えには自信を持っていたので実力ということにさせて下さい。まあとはいっても日本史とか物理は偶然知ってた感は否めないけどね。てかね、こんなに取る必要ないんだよな。この学習時間を使って遊んでた方がよっぽど利口。でもさ、例のアレのせいで勉強ぐらいしかやることなかったんだもの。えーと次は専門ですね。暇なんでまた近いうちに書くかも。